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当寺院では、月に一度皆様にわかりやすい法話、

「命のバトン」

掲載日: 記事No.23

明日、9月23日は秋分の日、秋のお彼岸となります。
お寺の墓地にも多くのご門徒さんが墓参にお見えになりますが、皆さん、私の「命」とは何か?と考えられたことはありますか。
私はよくお子さんたちにこうお話しをいたします。
みんなにはお父さんとお母さんがいますよね。ところがみんなのお父さん、お母さんにもそれぞれのお父さん、お母さんがいるんですよ。そして、またそれぞれのお父さんとお母さんにもお父さん、お母さんがいて・・。
こうして数えていくと20回で104万8576人、30回さかのぼっていくと何と、何と10億7374万1824人にもなるのですよ。そしてその中の一人でもいなかったなら、あなたたちも、私も生まれてはいなかったのです。「命」はなかったのです。
「命」の炎が1回も途切れることなくバトンされてきたから、私たちは「人間」として生きていることができるのです。ですから、とてもおおぜいのお爺様、お 婆様たち、ご先祖に願われたこの「命」とそして、同じように願われた他の人の「命」も共に大切に、そしてその「命」を下さったおおぜいのご先祖に感謝する 大切な日、その日がお彼岸なのです。
小さなお子さんにも何とはなしにこの「命」と「生きる」という意味が感じられるのでしょうか、とても真剣にお話を聞いてくれます。

「生きる」とは単に生きながらえることではありません。我々大人たち、それぞれが精一杯、先祖からバトンされた「命」を燃やしていくことなのです。さあ、しっかりと生きていきましょう。

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