お寺の住職として宗教的な儀式、寺の維持管理に日々苦慮している毎日ではありますが、宗教のあるべき使命は「どのように人を育てていく事」かがもっとも重要なことであります。
『「三つ子の魂、百までも」というように幼児期の教育に関わることが大切である。』と先代、先々代の住職も口癖にしておりました。昨今の日本の政治的指導者を見ていますとそのことが益々痛感させられます。
当寺では幸い、そのような関連施設として「学校法人立の幼稚園」を有しており、その中で「人間創り」に尽力しております。
その教育の中では「二宮尊徳翁」の教えもあります。「花は香り 人は人柄」というようにどんな精巧な造花も本物の花の匂いにはかなわぬように、社会的に地 位が高くても、金銭的に豊かでも人としての魅力にかけるようではなりません。では人をひきつける魅力ある人間にはどのように心がけて日々、自分を磨かねば ならないのでしょうか。
①人生に対しての覚悟を持つこと ②傲慢にならないこと ③特に重要なことですが、根本に「誠実」であること この三つを仏教(おそらくどの宗教でも)は 人間創りの根本と考えられています。 そのために、小さなお子さんたちには古典、論語、諺、名言などを使い音読などで日々、教育を行っております。いわゆ る昔のお手の「寺小屋」で行われていたようなことですね。
最後に、「命」の問題については「父母もその父母もわが身なり 我を愛せよ、我を敬せよ」との二宮尊徳翁の言葉ではありませんが、先祖の一人が欠けても誕 生しなかった、そして連綿と過去から願われたこの私の命、私の人生を大切に生きていかねばならないとお子さんには教えています。
今回は、本来もっている宗教の使命、「人の育成」についてこの福田寺が取り組んでいることをお知らせさせていただきました。もし、興味がおありでしたら「木田幼稚園」ホームぺージをご欄下さい。