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当寺院では、月に一度皆様にわかりやすい法話、

浄らかな世界を求めて

掲載日: 記事No.46

福田寺では平成26年11月28日に「こども報恩講」、11月29・30日に「報恩講」が勤まりました。今年はそのこども報恩講に、本山からマスコット キャラクター「蓮ちゃん」に来てもらいました。また、お子様向けの冊子「親鸞しんらんさま」を参加された皆様、約230名を配布させていただきました。この大谷大 学教授、木越先生の書かれた冊子「親鸞さま」は大変かりやすく、皆様にも紹介させていただきます。

親鸞さまは、今からおよそ800年前、京都にお生まれになりました。9歳のとき両親と別れ、その後、ただ一筋にお釈迦さまの教えを学びながら生きられま した。29歳のとき、先生である法然上人と出あわれます。そこで一生を決定する教えを聞くことができました。それが「浄土真宗」の教えでした。
「浄土真宗」とは「浄らかな世界(浄土)を求めて生きる」ということです。親鸞さまは法然上人と出あってから、生涯をかけて「浄らかな世界」を求め、また多くの人びとにそのことを教えられました。
私たちの住んでいるこの世界は、どんな世界でしょうか。私たちの世界には、いろいろな人が住んでいます。女の人や、男の人、お年寄りや、小さな子どもが います。身体の丈夫な人、あまり丈夫ではない人、勉強やスポーツが得意な人、苦手な人、お金持ちの人、そうでない人など、さまざまです。
そのような中で私たちは、他の人に負けないよう、勉強をがんばったり、スポーツをがんばったりして生きています。そして、少しでも賢く強く、偉くなることを目指しています。私たちの世界はそのように、他の人との競争の上に成り立っています。
たしかに、そうやってがんばって生きることも大切なことかもしれません。しかし、 親鸞さまが求められた「浄らかな世界」とは、それとまったくちがうものでした。
親鸞さまは、さまざまな人が住んでいる世界の中で一番大切なことは、一人ひとりが、お互いに尊敬しあい、助け合いながら生きることだと言われます。男の 人も女の人も、強い人も弱い人も、それぞれがそれぞれの姿かたちで精一杯に生きています。その一人ひとりがお互いに助け合いながら生きることで、お互いに 本当に大切な人だと敬い合える、そういう世界を「浄らかな世界」と言われるのです。
そのような「浄らかな世界」とは、どこにあるのでしょうか。それは決して遠いところにあるのではありません。みんながお互いを大切に想い、助け合いなが ら生きることができれば、そこが「浄らかな世界」となるのです。お家でもいい、学校でもいい、できれば世界中がそうなればいい。みんなで「浄らかな世界」 を求めて生きてくださいと、親鸞さまは教えてくださっています。
- 大谷大学教授 木越 康 -

お子様には、男の子も女の子も、お勉強ができる子も苦手な子も、スポーツが得意な子も苦手な子も、お手伝いができる子もできない子も、喧嘩をしても仲直 りをして、「みんなが仲良くする事」が大事です。それが親鸞さまの教えなのですよと本堂でお話しをさせていただきました。2才から6才までの小さいお子様 たちですが、皆がしっかりうなずいて丁寧にご本尊、そして親鸞聖人に向かって心静かに合掌をいたしました。

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