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当寺院では、月に一度皆様にわかりやすい法話、

あけましておめでとうございます

掲載日: 記事No.3

和を以って貴しと為(なす)。杵(さか)うること無きを宗(むね)と為(す)。

= 聖徳太子 =

「第一に、人と人が仲良くすることが大切である。互いに反目すること無きように」とおっしゃる、奈良時代の聖徳太子の言葉を、昨今の悲・惨・偽の事件に接し、改めて思い起こされます。
「利害」に走り、「人間関係」に無機質な社会への警鐘としてこの聖徳太子のお言葉を一人ひとりが心に刻むことが大切ではないでしょうか。今年こそ、「人と人が結びつく」、心温まる年となりますように深く念じております。

さて、皆様のお家ではどのようにお正月をお迎えですか。初詣、書初めなど日本の伝統を守ろうとする方、あるいはデパートの福袋詣でといった現代的なものまで様々です。
皆様は一休さんをご存知ですね。室町時代の禅僧、一休さんは「頓知の一休さん」 として、テレビや漫画でおなじみです。漫画で見る一休さんは、くりくり頭で短い袴を着けた小僧さんですが、幼い頃は、俊敏で、成人してからは天衣無縫と反骨に生きた僧侶です。
その自由奔放な言動は、形骸化した風俗を諷刺し、社会に警告を発した人とも伝えられています。
この一休さんが、正月に京の町を、丈の先にシャリコウベをつけて歩いたという話が伝えられています。「正月にエンギでもない」と町の人が口々に言うと、 一休さんは「シャリコウベは目が出て、空洞になっている。これめでたいことよ」と言い、「嫌うなよ、怒るなよ、いやがるなよ。誰でもなるぞ、おのが姿。ほ ほえみて見よ、このシャリコウベ」と歌ったそうです。

「人間は誰でも、自分が死ぬことを知ってはいるが、その死は突然訪れることを忘れている」、一休さんは、「死を思うことで、生を充実させよ。一時、一日 を悔いなく全力で生きよ」と年が改まった正月に、その心構えとして私たちに伝えているのではないでしょうか。

住  職

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