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当寺院では、月に一度皆様にわかりやすい法話、

「尊いのは足の裏」

掲載日: 記事No.7

年度末の忙しさに追われ、中々お知らせができずに申し訳なく思っております。
先日、ある記事を読んでおりましたおり、大変深くご親交をさせておりました四国にお住まいの仏教詩人、故・坂村真民先生の「尊いのは足の裏」という詩に大変感動をしたという記事でした。
こんな詩ですので、皆様にもご紹介させていただきます。

尊いのは 頭でなく 手でなく
足の裏である
一生 人にしられず
一生 きたないところと接し
黙々として そのつとめを
果たしてゆく
足の裏が 教えるもの
しんみんよ
足の裏的な仕事をし
足の裏的な人間になれ

いかがですか、私も自分の師匠に「片方の足には「母親のいのち」が、もう片方の足には「父親の願い」がこめられているんだよ」とよく言われていました。
私たちは常日頃、自分の足の裏の尊さに気付いていません。あまりにも当たり前と見過ごしているんですね。まさに一生、人に知られず一生、きたないところと 接しているのが足の裏です。この足の裏は体全体をささえ、黙々と運んでくれています。今日までどれだけお世話になってきたことか、これから先、何年もお世 話にならなければならないのが足の裏なのです。
そしてこの足の裏から学ぶ大切な教えは、この世の中は足の裏的な存在のものや、多くの人々が黙々と励み、ささえていてくださるという事なのです。
この足の裏の教えを通して、今まで気付かなかったこと、感じなかったことに気付き、感じることができるのならば、それがまたに感動です。感動は驚きであ り、喜びです。そのことが多ければ多いほど豊かな人生、やさしい心の日暮らしができるのではないでしょうか。よき出会い、よき感動を。

*坂村先生とは30年近くの親交があり、先生の毎月書かれた、詩誌「詩国」をご縁のある皆様に配布をさせていただきました。お読みになりたい方はご連絡ください。

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